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2016年4月19日

4月に読んだ本:CanSat、超小型人工衛星、モデルロケット

CanSat -超小型模擬人工衛星-

1944円出して、買って読んだ、だってKindle版が無い!

徹底解説書というよりは、手順書っぽいのですけど内容にばらつきはあります。 

CanSat@Amazon.CO.JP

キットもソフトも入手出来ません

CanSat - 超小型模擬人工衛星 -

 フツーの人には、ほとんど手に入らないモノ・ソフトを使って紹介されていますからフィクションとして読んでも良いんじゃないでしょうか。

そもそも、PICを使っている時点で中高生には敷居が高いと思うし開発環境にお金がかかるんで選択としては微妙。

人工衛星つながりとしては相応な選択なのでしょうが、現時点(2016年)でPICはあまり一般的では無いと思います。

それに、ハンダ付けだったり、組立方法が結構長々と説明してあるのですけど、当該部分はほぼ必要ないと思います。

”今時の中学生は技術家庭の授業でハンダ付けを行わない”

という噂も耳にしたのでもしかすると解説が必要なのかもしれませんが・・・主なターゲットは高校生か大学生(1〜2年)だとすると必要ですか?

ソフト部分は全く秘密?!

グランドコントロール・ソフトウェアはどこ?
これっぽっちも見当たらない。

衛星ファームウェアはどこ?
i-CanSatとセットで販売しているのでしょうか????

大学生は各自で開発してもらうとして、高校生くらいで自己開発はちょっと厳しいかもしれませんね。 ネット上に何かが公開されていれば予算が少ない学校でもなんとかできるかもしれませんが・・・

Arduino/Raspberry Pi/Intel EdisonなどもCanSatや人工衛星の搭載実績がありますからそれらのほうがプログラム開発しやすいと思います。

2016/4現在CanSatやりそうな雰囲気が全く無いので、盛り上がらなかったんでしょうね。 

フライトコントローラーように

ドローンのフライトコントローラー・プロジェクト

例えば、ドローンのフライトコントローラーのプロジェクトには幾つもプロジェクトがあるのですけれど(CleanFlight、MultiWii、ArduPilotなどのオープンソースプロジェクト)、ファームウェアとコントロール・アプリケーション(Windows、OSX、LinuxとAndoroid/iOSアプリ)のソースコード配布やドキュメントなどかなりそろっていますよね。

それらの中から改変しながらプログラムの開発を始めるのが比較的優しいと思われるMultiWii対応のコントローラーをピックアップしてみます。

MultiWii SE(Standard Edition)コントローラーは、3000円程度でメインコントロールボックス(CPUにジャイロ、加速度、地磁気センサー程度はオンボード)の入手が可能です。

Arduino UNOはちょっと高すぎ


Arduino UNO R3: 3240円

開発環境は、Arduino UNO(ATmega328P:8bit/16MHz@5V)互換品が性能相応の価格(8bitだから1000円以下が適当だと思う)で販売されていますので、センサー込みのベースボードが3000円、GPS付けて5000円前後、USB-BTドングル付けて7000円程度で購入できます。


MultiWii+GPS+Bluetoothセット:7126円

個人的にはArduino UNO R3が3500円もするのは性能比で高過ぎると思います。 

センサー付きのMultiWii SEが2800円なのでそのほうが安くてセンサーついてて良いでしょ!


MultiWii SE V2.6:2830円

デバイス単体(ATmega328P-DIP)の一般流通価格で230円程度(PIC16F887も同程度)ですからその他に搭載されている機能のUSB-Serial、電源レギュレーター、発振・リセット、LED程度で3000円は高すぎます。 

パーツ代は200円程度だから500円くらいで十分でしょ!

Raspberry Pi3は4コアでEthernet/USB/1GB memoryで5000円程度だからパフォーマンス比でいうと・・・数十円?

32ビット系のコントローラー

CC3D/NAZE32、Raspberry Pi +NAVIO+、PixHawkなどの32ビットCPUを使ったコントローラーも使えなくは無いけれど、導入コストが高くなるので中高生のファースト/プロジェクトにはちっとキビしいでしょう。

それでも、i-CanSatよりは断然開発速度もスタートアップもかなり速いと思います。

CanSatがどうも微妙なので・・・

ホンモノの人工衛星(個人でできることが前提で)を作ることも考えるネタになるかもしれないので、超小型人工衛星を軌道投入と運用した日大の衛星本を読んでみました。

人工衛星を作る

人工衛星といっても「超小型人工衛星」ですので、国が行う規模の人工衛星ではありません。

10cm角の大きさに機器を詰め込んで人工衛星軌道に放り出す!というタイプの人工衛星プロジェクト。

個人で人工衛星を打ち上げようとする発想は面白いと思います。

通信手段はアマチュア無線でもいいいし、

打ち上げ費用は、諸外国は100万円以下で打ち上げられるのでJAXAの300万円とくらべると不可能ではないと思います。

JAXAは大学プロジェクトなら0円で打ち上げしてくれるんですよね。

人工衛星を作る

設計というほどの設計はしてないし、メーカー企業でいうところのプロジェクト管理というほどの管理もできていないと思います、品質管理や製品試験もそれほどキツイとも思えません。

これはプロトタイプで良いので成功すればそれでオッケーですけど、量産品なら仕様書通りに動くモノしか製品になりませんから。。。

手作りモデルロケット入門

 CanSatの打ち上げにモデルロケットを利用して4000mまで打ち上げているというのでモデルロケットの話もとおもい読んでみました。

「入門」だけのことありまして、小中学生向けのモデルロケット普及のための本です!

うちの近所は、空港の制限表面のうちの水平表面に入っているので、150メートル位以上打ち上げられませんし、実際ヘリコプターが頻繁に通っているので近所の公園で打ち上げてもあたっちゃうかもって感じです。

スターターキット

ロケットとランチャーとエンジンとディスカバリーワディング付きで7000円なのでこれが一番安い。

ランチセットは一見安いので要注意。