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2015年9月30日

チケットシステムの調査:osTicket


ユーザサポートに利用できそうなオープンソースのチケットシステムを確認しています。 

メールベースでのユーザーサポートを行っているケースに導入可能かどうか。

osTicket

osTicketは、PHPで作成されたチケット・システムでCentOS7.1上にnginx+php-fpm+mariadbでセットアップしてみました。

想定環境


ターゲット・クラウドはGoogle Cloud Plarformのn1-standard-1を想定しています。

n1-standardタイプは、シングルコアの仮想マシン・インスタンスでメモリは3.75GBとなります、データベースはCloud SQLを使う想定です。



ローカルのテストケースは、vagrantインスタンスを2台用意して、Cloud SQL D1相当とCompute Engine n1-standard-1相当の2つのインスタンスをupしてテストしています。

少しだけ触ってみる

クラウドシステムへの負荷

動作は比較的軽いシステムでして、利用するユーザ数が少なければサクサク利用できると思います。


メールで受信して登録されたチケット画面もスッキリしていますので、導入時の混乱も大きくないと思います。

不具合は、新着チケットを読み込む際にフリーズ(新着メールの読み込みは行われています、ポップアップが表示された後にポップアップが消えずに戻ってこない症状です)する現象が出ています。

メールアカウント(メールサーバ)との依存関係性が少しあるように思います。 

チケット・システムの動作・機能

WEBUIでの運用となります。

1)エージェントがチケット作成できない(マイナー)

新着メールチェックとチケット作成が一体になっているところで不具合が・・・

2)gmailのimapでは新着チケットチェックでフリーズする(マイナー)

google apps for businessを使っているとちょっと困る。

2)チケットアサイン(マイナー)

デフォルトでは、アサイン時にコメントが必須です(最低文字数2)

3)SLA(メジャー)

SLAプランは1時間単位での設定です。

一次受付時にカスタマー毎にSLAプランを振り分けすることやユーザ・グループ毎にSLAを割り振り設定は見当たりません。

4)メールのやり取りをトラッキングできない(クリティカル)

outlookなどのメールアプリケーションから返信する際にサポートアドレスを入れると、新規チケットが発行されてしまいます。

全ては、WEB上から操作を行う必要があります。

ちなみに、チケット・システム上の返信にはCCが入れられません。

雑感・所感


メール・アプリケーション(outlookやThunderbirdなど)を使わず、全て応答はチケットシステムで行えば良いのですが・・・難しいと思います。

オフラインで回答をまとめて作成して、メールアプリから一括送信で対応するような使い方はできません。

Microsoft Dynmics CRM + Outlookのように使えると良いのですけどね。